風雲急を告げるロシア疑惑、モラー特別検察官の解任観測が再浮上

トランプ一族が経営する「トランプ・オーガニゼーション」への捜査令状が出され、ロシア疑惑の捜査でのトランプ包囲網がいよいよ狭まってきた模様です。また、FBI副長官の解任で司法妨害の疑いもさらに強まっており、追い込まれたトランプ大統領がモラー氏を解任するのではないかとの観測が高まっています。

モラー特別検察官を名指しで批判、解任を模索との憶測が広がる

ロシア疑惑を捜査するモラー特別検察官が解任されるとの観測が再び広がっています。

トランプ大統領は18日、ツイッターで「モラー氏のチームには13人の民主党員がいるのに、共和党員はゼロだ」と述べ、捜査は不公平で政治的に「偏っている」と主張しています。

トランプ氏はこれまで、弁護士の助言に従ってモラー氏に対する直接的な批判は避けてきました。司法妨害と受け止められる可能性があるからです。しかし、今回初めてモラー氏を名指しで攻撃したことから、解任への地ならしが進んでいるとの憶測を生んでいるようです。

トランプ政権は「モラー氏の解任を一切考えていない」との立場を一貫して崩していませんが、ロシア疑惑の捜査に対しては、トンランプ氏本人やその周辺から繰り返し批判的なコメントが寄せられており、モラー氏の解任観測も後を絶たない状況です。

今年1月にはトランプ大統領が昨年6月にモラー氏解任をいったん命令したものの、周囲からの反対で指示を取り消していたとの報道も流れています。

今回のツイートに関し、共和党にリンゼー・グラム上院議員は「(モラー氏解任は)トランプ政権の終わりの始まり」と警告を発しています。

狭まるトランプ包囲網

モラー氏の解任観測は捜査の進展ともリンクしています。

15日には、モラー特別検察官がトランプ一族が経営する「トランプ・オーガニゼーション」に捜査令状を出したことが明るみになっています。

トランプ氏は昨年7月、トランプ一族のビジネスを捜査すれば「超えてはならない一線を越えることになる」と警告していますが、今回の令状が「一線を越えている」ことは明らかでしょう。

昨年12月にはフリン前大統領補佐官が司法取引に応じていますが、同被告はトルコを始めとする中東でのビジネスで公私混同や外国政府との裏ルートでの取引があったのではないかとされています。

モラー氏の捜査範囲は資金洗浄やロシアなど外国政府関係者との契約、公的な政策と個人利益との混同にまで広がっており、トランプ・オーガニゼーションへの令状もその一貫とみられています。

また、17日にはマケイブ前FBI副長官がモラー氏の聴取に応じ、トランプ氏とのやりとりを詳細に記したメモを提出したことが明らかになりました。こもメモがトランプ氏による司法妨害を証明する可能性があるのではないかと注目されています。

かねてからトランプ氏に非難されてきたマケイブ氏は1月の辞任を表明し、18日に退任する予定でしたが、16日に免職となっています。

このように、トランプ一族のビジネスに対する追及や司法妨害に対する捜査の進展がモラー氏解任観測に拍車をかけているようです。