【9月FOMC】BSの縮小開始を決定へ、12月の利上げを76%が支持

9月FOMCではバランスシートの正常化(縮小)プロセスの開始が予想されています。縮小開始が確実される中、にわかに12月の利上げ見通しが強まっている模様です。なぜ強まっているのかに注意を払いながら、9月FOMCのポイントを整理してみました。

バランスシート正常化プロセスを10月から開始へ

9月FOMCではいよいよバランスシートの縮小が決定される見通しです。

CNBCが9月19日に公表したフェド・サーベイによると、42名の回答者のうち68%が10月からBS正常化プロセスが開始されるとみています。

具体的なプロセスは既に6月FOMCで公表されています。まず、米国債の再投資見送り額を当初60億ドルに設定した上で、その後は3カ月毎に60億ドルずつ増額し、1年をかけて300億ドルまで増額します。同様に、モーゲージ担保証券(MBS)は40億ドルでスタートし200億ドルまで増加します。

現在4.5兆ドルのバランスシートは4.4年をかけて2.5兆ドルまで縮小する見通しです。

12月の利上げを76%が支持、マーケットよりタカ派な見通し

フェド・サーベイでは12月FOMCでの利上げを76%が支持しており、マーケットの織り込み度を大きく上回っています。

フェドウォッチをみると、9月15日時点の12月FOMCでの利上げ確率は53%と利上げの目安とされる70%を大きく下回っています。ただ、9月8日時点の31%からは大きく上昇しており、これには14日に公表された8月の米消費者物価指数(CPI)が予想を上回る大幅の伸びとなったことが影響しています。

tところで、FRBは現在、資産価格の急速な上昇と目標を下回るインフレ率のどちらをより大きなリスクとみるかという選択を迫られています。

資産価格の上昇を懸念するのではあれば、低インフレには目をつぶって利上げを選択することになりますが、低いインフレ率を警戒するのであれば利上げを先送りすることにつながります。

CPIが持ち直したことて低インフレを巡る懸念が緩和され、低金利の弊害、すなわち資産価格の急速な上昇へと注意のカーソルが動き出したことを匂わせています。

ハリケーンの影響はスルー?

8月下旬と9月上旬にハリケーン「ハービー」と「イルマ」がテキサス州とフロリダ州をそれぞれ直撃しており、その影響が心配されています。

フェド・サーベイではハリケーンの影響は軽微であり、復興需要を考慮するとネットではプラスと考えられており、利上げやBS縮小には影響しないとみられています。

とはいえ、8月の米小売売上高は前月比0.2%減少と予想外の減少となり、9月もハリケーンの影響が残ることから7-9月期に個人消費が落ち込むことは避けられない状況です。

低調な個人消費を受けて、GDPナウの7-9月期のGDP成長率は3.0%から2.2%へと引き下げられています。さらに、ナウキャストでは2.1%から1.3%にまで引き下げられています。

こうした状況を踏まえると、FRBが利上げに対して慎重になる可能性は残されているのかもしれません。

6月FOMCでのドット・チャートでは、年内にあと1回、2018年には3回の利上げが見込まれていますが、こうした見通しに変更があるのかどうか、ドット・チャートの行方にも注目が集まりそうです。