【11月米雇用統計結果】雇用者数は+15.5万人、賃金とともに予想を下回る

11月の米雇用統計では雇用者数の伸び、平均時給の伸びともの事前予想を下回りました。失業率は前月と同じとでしたが、広義の失業率が上昇したほか、労働時間も縮小しており、総じて先行きに不安を抱かせる結果となりました。

11月の雇用者数は+15.5万人、趨勢的な伸びも鈍化

11月の米雇用統計では、非農業部門の雇用者数が前月比+15.5万人と事前予想の+19.8万人を下回りました。

人口の増加を吸収するのに必要な雇用の伸びは10万人程度と言われていますので、数字そのものは悪くはありません。ただし、基調的な動きの目安とされる3カ月間の平均値は+17.0万人と前月の+21.4万人から失速し、20万人を割り込んでしまいました。

3カ月平均は年初来で最も低い数字となり、おおむね20万人前後で推移してきた流れから下振れています。したがって、増勢が鈍化している可能性があります。

失業率は前月から変わらずもパート増加で厳しさも

11月の失業率は3.7%と前月から変わらずとなりました。約50年ぶりの低水準となっており、この数字を見る限りでは雇用情勢に不安はないと言えそうです。

ただし、11月はフルタイムでの就業を希望しながらも、パートタイムで働いている人の数が18.1万人増加しています。こうした人を含む11月の広義失業率は7.6%と10月の7.4%から上昇していますので、状況がやや厳しくなっている様子もうかがえます。

平均時給は予想に届かず、労働時間も短縮

11月の平均時給の伸びは前月比+0.2%と事前予想の+0.3%に届きませんでした。また、11月は週平均労働時間が34.4時間となり、前月の34.5時間から低下しています。労働時間の短縮は平均時給を押し上げる効果がありますので、平均時給の伸びは数字以上に低かったと考えてもよさそうです。

また、労働時間の短縮は人員削減と同じ効果を指摘する向きもあり、実質的には雇用の伸びは数字以上に低かった可能性もありそうです。

12月の利上げ後押しも今後の利上げペース鈍化の伏線に

11月の雇用統計の結果は、景気の後退を心配するような数字ではありませんでしたが、将来的な成長鈍化の兆しがうかがえる内容となりました。

したがって、12月のFOMCでの追加利上げを支持する一方で、今後の利上げペースの鈍化を促す可能性がありそうです。