2019年10-12月期決算の事前予想では4四半期連続での減益となり、業績リセッションを継続する見通し。ただ、2020年1-3月期以降は増益に転じる見通しで、株式市場は足もとでの減益と将来的な増益とを天秤にかけて動きづらい展開となりそうだ。1年後のS&P500の株価見通しは6%高が見込まれている。
10-12月期は4四半期連続の減益へ
米調査会社ファクトセットによると、1月10日現在のS&P500採用銘柄の10-12月期の利益見通しは前年同期比-2.0%となった。予想通りとなった場合、減益は4四半期連続で、2015年7-9月期から2016年4-6月期にかけて以来、3年半ぶりのこととなる。
9月末時点の見通しでは+2.5%と増益への回帰が予想されていた。過去3カ月間で107社がガイダンスを発表したが、うち73社が見通しを下方修正し、見通しを引き上げたのは34社にとどまった。
1年後の株価は6.1%高、割高感強まるも20年の増益見通しが支え
1年後の企業利益に基づくS&P500の予想株価は3474.50と1月9日現在の3274.70を6.1%上回った。また、1年後利益に基づく株価収益率(P/E)は18.4倍で、5年平均の16.7倍、10年平均の14.9倍を共に上回っている。昨年終盤の株高で、割高感が強まり、上値余地が狭まった。
2020年1-3月期の利益予想は+4.6%と5四半期ぶりにプラスに転じる見通し。4-6月期は+6.4%と増益幅を拡大する見通しで、2020年通年では9.4%の増益が見込まれている。
2020年1-3月期以降の回復見通しが、株価が下支えとなっている。
部門別では公益や金融が堅調、エネルギーと一般消費財が重し
業種別では全11業種中、10-12月期に増益が予想されているのは、公益(+19.5%)、金融(+7.3%)、ヘルスケア(+5.2%)、通信サービス(+4.3%)、不動産(+0.4%)の5業種のみとなった。
エネルギー(-36.8%)、一般消費財(-13.5%)、素材(-10.4%)、資本財(-8.5%)が全体平均(-2.0%)を大きく下回っており、重しとなっている。情報技術(-1.8%)、生活必需品(-0.1%)は小幅な減益にとどまる見通し。
2020年通年では、一転してエネルギー(+21.8%)、資本財(+14.4%)、素材(+12.9%)といったセクターで大幅な増益が予想されている。一般消費財(+12.2%)、通信サービス(+11.9%)までが平均(+9.4%)を上回る見通し。情報技術(+9.3%)とヘルスケア(+8.5%)が続き、生活必需品(+5.8%)、不動産(+5.6%)、金融(+5.0%)、公益(+5.0%)の4業種は堅調ながらも、相対的に低い伸びが予想されている。
