【12月米雇用統計結果】雇用者数は+14.5万人で予想をやや下回る、賃金の伸び鈍化

12月の米雇用統計では、雇用者数の伸びが予想をやや下回り、賃金の伸びも予想に届かなかった。ただ、失業率は約50年ぶりの低水準を維持したほか、賃金の伸びはインフレ率を上回った。予想を下回る結果を受けて、株価は下落したが、1FOMCでの金利据え置き見通しへの影響はほとんどなかった。

雇用者数は+14.5万人、予想をやや下回り株価下落 増勢も鈍化

12月の米雇用統計では、非農業部門の雇用者数は前月比+14.5万人と事前予想の+16万人をやや下回った。結果を受けて、株価は下落した。

過去2カ月分は合計で1.4万人下方改定され、基調的な動きの目安とされる3カ月間の平均値は+18.4万人と、11月の+20.0万人、前年11月の+18.8万人から増勢を鈍化させた。

2019年は通年での+210万人と、18年の+270万人には届かなかった。

増勢は鈍化したものの、人口の増加を吸収するのに必要な雇用の伸びは10万人程度と考えられていることから、雇用情勢は力強い伸びを維持していることを示した。

GMストの影響がはく落、製造業の低迷継続を確認

12月は製造業で-1.2万人となり、低迷が続いていることを示唆した。ゼネラル・モーターズ(GM)が9月中旬から約4.6万人のストに突入し、10月下旬に解除された影響で、10月は-4.5万人、11月は+5.8万人と基調的な動きが見えにくくなっていたが、12月の結果は製造業での低迷継続を確認する格好となった。

製造業は19年通年では+4.6万人と、18年の+26.4万人から雇用の伸びは大幅に低下した。

米供給管理協会(ISM)が3日発表した12月の製造業総合景況指数は47.2と、11月の48.1から低下し、096月以降の10年半で最も低い水準となった。49.0へ上昇との予想に反しての低下となり、5カ月連続で活動の縮小を示した。

失業率は3.5%で変わらず、労働参加率も横ばい

12月の失業率は3.5%で前月と同じだった。196912月の3.5%以来、約50年ぶりの低い水準を維持した。事前予想も3.5%だった。

12月の家計調査では就業者数が+26.7万人、失業者数は-5.8万人、非労働力人口は-4.8万人となった。事業所調査に比べると、就業者数は伸びは2倍近くとなったが、失業者数の減少は控え目な数字となり、失業率は3.54%から3.50%への小幅な低下にとどまった。

非労働力人口の減少は小幅となり、労働参加率は63.2%で前月と同じだった。

12月の失業者数は580万人と、前年同月の630万人から減少した。1812月の失業率は3.9%だった。

12月にやむなくパートタイム職に就いていた人の数は410万人と前年同月から50.7万人減少した。周縁労働者は120万人と1年前と比べ31万人減少した。職探しをあきらめた人は27.7万人と、前年同月から9.8万人減少した。

やむなくパートタイム職に就いている人や職探しを諦めた人も含む広義の失業率は6.7%と、11月の6.9%から低下した。1812月は7.6%だった。

賃金の伸び予想外に鈍化、インフレ率は依然上回る

12月の平均時給の伸びは+0.1%と前月の+0.3%から鈍化した。前年同月比では+2.9%と11月の+3.1から減速した。事前予想は+3.1%だった。

賃金の伸びは鈍化したものの、インフレ圧力も低いことから、賃金の伸びはインフレ率を上回り続けている。

週平均労働時間は34.3時間と前月と同じだった。

1FOMCでの金利据え置き確率は90%で変わらず

12月雇用統計の結果を受けて、1月米連邦公開市場委員会(FOMC)での金融政策見通しに変化はなかった。

CMEグループによると、110日時点での1FOMCでの金利据え置き確率は90%と、雇用統計発表前と同じとなっている。