1月FOMCでは、政策金利が据え置かれた。据え置きは2会合連続のこと。FOMCそのものは無風となったが、会合後の記者会見でパウエル議長がQEライトの減額を示唆した。昨年の来の株高を演出したとされるQEライトの終了が視野に入る中でも米物価は目標を下回り続けている。足もとでは、新型ウイルスの感染拡大で景気への悪影響が懸念されており、パウエルプット発動の可能性が高まっているもようだ。
個人消費は騰勢鈍化、物価目標は未達を続く
1月28・29日に開かれた米連邦公開市場委員会(FOMC)では、短期金利の指標となるフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標は1.50~1.75%に据え置かれた。据え置きは2会合連続で、現時点では年内据え置きが有力視されている。
声明文での景気判断に変更はなく、「緩やかな景気の拡大が続いている」ことを改めて確認した。労働市場が力強さを維持している一方で、設備投資と輸出は「弱いまま」との見方を変えていない。ただ、個人消費に関しては拡大ペースを「力強く」から「緩やかに」と表現を弱めており、この点に関しては下方修正となった。物価については、2%を下回り続けているとの認識を維持した。
景気見通しについては、物価目標の表現に若干の修正がみられた。従来の「2%近辺でのインフレ率を達成する」から「2%への回帰を達成する」に変更されている。
2%のインフレ目標の未達が長期化している中で、FRBが現状に満足していないことを示唆した。FRBが重要視する個人消費支出(PCE)価格指数は、12月のコア指数が前年同月比1.6%上昇にとどまっている。2019年は一年を通じてコア指数の伸びが2%を下回り続けており、今回の文言修正は目標達成に向けて何らかの対応検討をうかがわせた。
QEライト減額へ、新型ウイルス拡大でパウエルプット発動も
FF金利の誘導目標は据え置いた一方で、超過準備に対する付利金利(IOER)を5ベーシスポイント引き上げ、1.60%とした。昨年9月にレポ金利が急騰したことを受けて、IOERを低めに設定してきたが、レポ市場が落ち着きを取り戻したことから、従来のレンジ中央近辺へと戻した。
その一方で、レポ取引による資金供給オペの再延長を決定。当初の1月14日から2月13日への延長がすでに発表されていたが、そこからさらに4月までの再延長を決めた。4月に企業の法人税納付が予定されていることへの対応とみられる。
昨年10月開始された600億ドルの短期債購入(QEライト)は、少なくとも4-6月月期かで継続するとの当初の発表が維持された。
パウエル議長は4-6月期以降にQEライトの減額を進める意向を示しており、昨年来の株高の起爆剤となったと目されているQEライトの動向が当面の市場の関心事となっている。
現時点では4-6月期まではFRBのバランスシートは拡大する見通しだが、その後の減額が規定路線となるようだと、株価の重しとなる可能性もある。
足もと、中国で発生新型ウイルスを巡って株式市場が軟調となっている。パウエル議長は会見で「コロナウイルスの感染拡大は非常に深刻な問題」と発言しており、景気への悪影響が確認されるようだと、パウエルプットへの期待が高まりそうだ。
