1月の米消費者物価指数は事前予想を上回り、米利上げ観測を後押しする結果となりましたが、10年利回りの上昇が鈍かったこともあり、市場の反応は冷静で株価は上昇しました。
1月CPIは予想を上回るも金利が上がらず株価は上昇
1月の米消費者物価指数(CPI)は前月比0.5%上昇と事前予想の0.3%上昇を上回りました。また、変動の激しいエネルギーと食品を除くコアCPIも0.3%上昇し、事前予想の0.2%上昇を上回り、1年ぶりの大幅な伸びとなりました。
予想を上回る物価の伸びを受けて、これまで3回と予想されていた年内の利上げ回数が4回へと引き上げられているようです。
ただし、前年同月比ではCPIが2.1%上昇、コアCPIが1.8%上昇とともに12月からは横ばいとなっており、インフレが加速している徴候はうかがえませんでした。
前年同月比の伸びに変化がなかったこともあり、既に2.9%近辺まで上昇していた米10年債利回りは2.9%前後で落ち着いた動きとなり、大きな上昇は見られませんでした。
米利上げペース加速との思惑から、CPI発表当初こそ株価は急落しましたが、金利の上昇が限定的となると買い戻され、その後にプラスサイドを回復しました。
債券市場はスタグフレーションを警戒、株価を注視へ
1月の米卸売物価指数(PPI)は前月比0.4%上昇し、12月の横ばいから伸びを加速させています。前年同月比でも2.7%上昇と前月の2.6%上昇を上回りました。
エネルギーと食品を除くコアPPIも前月比0.4%上昇し、前年同月比では2.5%上昇と2014年8月以来の大きな伸びとなっています。
1月のCPIとPPIの結果は物価に上昇圧力が働いていることを示しています。その一方で、CPIと同じ14日に発表された1月の米小売売上高が予想外の減少となり、翌15日の鉱工業生産も予想に反してマイナスに沈んでいます。
物価に上昇圧力が働く一方で、消費や生産活動がマイナスとなっており、米景気はスタグフレーションとなっています。
インフレ圧力が確認されたにもかかわらず、金利の上昇が鈍い背景には消費や生産の低迷があったと考えられそうです。
株式市場では金利上昇の頭打ちを好感して株価が上昇しましたが、景気の減速懸念で金利の上昇が止まっている恐れもありますので、株高の持続性には注視が必要なのかもしれません。
