10-12月期の米企業決算は+10.5%と2四半期ぶりに2桁増益となる見通しです。エネルギー、素材、情報技術、公益の4業種がけん引。その一方で、通信、資本財がワースト2となっています。利益見通しに基づく1年後のS&P500は2895.68と4日時点から6.3%の上昇となっています。
10-12月期米企業決算は2桁増益、増益は6四半期連続
ファクトセットによると、S&P500構成銘柄の10-12月期の利益は1月5日現在で前年同月比+10.5%が見込まれています。ただ、予想は低めに見積もられる傾向にあり、過去5年を平均してみると実際の業績は3%程度高くなっています。たとえば、7-9月期は+3.1%の見通しに対して実際は+6.4%、4-6月期は+6.4%の見通しに対して+10.3%といった具合です。したがって、10-12月期の最終的な利益も+14%前後が期待できそうです。
プラスとなれば増益は6四半期連続となり、2四半期ぶりの2桁増益へと伸び率が回復することになりそうです。
エネルギー、素材、情報技術、公益がけん引
セクター別ではエネルギーが+132.7%と増益率で他を大きく引き離しています。この後を素材(+28.1%)、情報技術(+15.9%)、公益(+11.7%)が追い、この4業種が2桁増益となり平均を上回る見通しです。
エネルギーの異常な伸びは前年の利益が例外的に低かったことが影響しており、エネルギーを除くと利益の伸びは+8.1%と+10.5%から減速します。
その一方で、通信は+1.1%と最も低い伸びとなり、資本財も+1.7%とワースト2位に甘んじています。ただし、資本財はGEの不振が大きく響いており、GEを除くと+8.0%とエネルギーを除く平均にほぼ等しくなります。
1年後の株価は6.3%上昇の2895.68、バリュエーションの高さを警戒
10-12月期決算の大きな特徴として、期間中の見通しの下方修正がごく小幅となったことが挙げられています。
10-12月期を通じで予想EPS(一株当たり利益)は35.00ドルから34.90ドルとわずか0.3%しか低下しませんでした。過去4四半期の平均で3.1%、20四半期では4.2%、40四半期では6.0%それぞれ低下しています。過去1年、5年、10年の平均を大きく下回り、2010年10-12月期の+0.6%以来、7年ぶりの低さとなっています。
10-12月期のS&P500は2519.36から2673.61へと6.1%上昇していますが、通常であれば低下するはずの利益見通しがほぼ横ばいで推移したことが株価の上昇を促したと考えられています。
1年後のS&P500予測値は2895.68と4日時点の2723.99から6.3%の上昇が見込まれています。2018年1-3月期の利益は+12.0%、2018年通年では+13.1%と今後も2桁増益の維持が予想されていることも堅調な株価を支えているようです。
ただ、S&P500の予想PER(株価収益率)は18.4倍と5年平均(15.9倍)や10年平均(14.2倍)を上回っており、割高感への警戒は引き続き強いものがあります。
