来週から7-9月期決算が本格化する。事前予想では3四半期連続での減益が見込まれており、業績リセッションからの脱却は先送りとなりそうだ。とはいえ、2020年は2桁増益が見込まれており、株式市場は強気を維持している。
7-9月期は3.7%減益見通し、3四半期連続でのマイナスは約3年ぶり
米調査会社ファクトセットによると、9月27日現在のS&P500採用銘柄の利益見通しは前年同期比-3.7%となった。予想通りとなった場合、減益は3四半期連続で、2015年10-12月期から2016年4-6月期にかけて以来、約3年ぶりのこととなる。
6月末時点の見通しでは-0.6%だった。過去3カ月間で113社がガイダンスを発表したが、うち84社が減益を予想しており、見通しの下方修正が相次いでいる。
1年後の株価は11.5%高、2020年の2桁増益見通しが支え
1年後の企業利益に基づくS&P500の予想株価は3318.97と9月26日現在の2977.62を11.5%上回った。また、1年後利益に基づく株価収益率(P/E)は16.8倍で、10年平均の14.8倍は上回っているものの、5年平均の16.6倍とはほぼ同水準となる。
10-12月期の利益予想は+2.9%と4四半期ぶりにプラスに転じる見通しだ。3四半期連続での減益が見込まれているものの、この間の減益幅が比較的小幅であることから2019年通年では+1.3%と、小幅ながらもプラスが予想されている。
2020年1-3月は+7.8%、4-6月期は+9.0%と堅調な伸びが見込まれており、2020年通年では10.6%増と2桁台の増益が期待されている。現在がボトムとの認識が株価の下支えとなりそうだ。
部門別では公益や不動産が堅調、エネルギーと素材が重し
業種別では全11業種中、7-9月期に増益が予想されているのは、公益(+4.0%)、不動産(+3.6%)、ヘルスケア(+2.2%)、通信サービス(+0.5%)、資本財(+0.4%)の5業種のみとなった。
エネルギー(-29.3%)、情報技術(-10.1%)、素材(-8.0%)が全体平均(-3.7%)を大きく下回っており、重しとなっている。金融(-0.4%)、一般消費財(-1.4%)、生活必需品(-2.5%)は小幅な減益にとどまる見通し。
2019年通年では、公益(+7.6%)、金融(+5.9%)、ヘルスケア(+5.7%)、通信サービス(+5.5%)、一般消費財(+3.4%)、不動産(+3.0%)の6業種が平均(+1.3%)を上回る見通し。生活必需品(0.0%)、情報技術(-0.1%)、資本財(-0.4%)はおおむね横ばい、素材(-13.9%)とエネルギー(-21.7%)の2業種は大幅な減益が見込まれている。
2020年通年では、一転してエネルギー(+31.1%)、資本財(+18.0%)、素材(+15.4%)といったセクターで大幅な増益が予想されている。通信サービス(+12.4%)、生活必需品(+12.1%)までが平均(+10.6%)を上回る見通し。情報技術(+10.1%)とヘルスケア(+8.3%)が続き、一般消費財(+6.6%)、不動産(+5.9%)、金融(+5.4%)、公益(+5.3%)の4業種は堅調ながらも、相対的に低い伸びが予想されている。
