【2月米雇用統計】雇用者数は67.8万人増、失業率は3.8%に低下

2月の雇用統計では雇用者数が前月比67.8万人増と、市場予想の44万人増を大幅に上回った。一方、失業は3.8%に低下し、市場予想の3.9%よりも改善した。市場予想を上回る結果となったが、ウクライナ情勢を巡る懸念が重しとなり、雇用統計発表後に株式市場は下落した。

雇用者数、2月は67.8万人増 市場予想を大きく上回る

2月の雇用統計では、非農業部門の雇用者数は前月比67.8万人増となり、市場予想の44万人増を大きく上回った。水準は新型コロナウイルス流行前の20202月を210万人(1.4%)下回っている。

業種別では、レジャー・ホスピタリティ、専門・ビジネスサービス業、ヘルスケア、建設業で主に増加した。

レジャー・ホスピタリティでは2月に17.9万人増加した。飲食サービス業が12.4万人増、

宿泊が2.8万人増と好調だった。20202月と比べると150万人(9.0%)減少している。

専門・ビジネスサービス業は9.5万人増加した。派遣サービス(3.6万人増)、企業経営(1.2万人増)、経営・技術コンサルタント(1.0万人増)、研究開発サービス(0.8万人増)などが好調だった。専門・ビジネスサービス業は202月の水準を59.6万人上回っており、派遣サービス(24.0万人増)、コンピュータシステム(15.4万人増)、 経営・技術コンサルタント(15.2万人増)で大きく伸びた。

ヘルスケアは6.4万人増加した。家庭向けヘルスケアサービス(2.0万人増)、診療所(1.5万人増)、その他ヘルス施設(1.2万人増)などで増加した。ヘルスケアは20202月の水準を30.6万人(1.9%)下回っている。

建設業は6.0万人増加した。前月はほぼ横ばいだった。増分の約75%を専門請負業者が占めた。住宅(2.4万増)、非住宅(2.0万増)ともに伸びた。建設業は202月の水準を1.1万人下回っている。

平均時給は前月比0.0.1ドル増の31.58ドルだった。最近数カ月は大幅な増加が続いていたが2月はほぼ横ばいとなった。前年同月比では5.1%増加した。

週平均労働時間は前月から0.1時間増の34.7時間だった。

12月分が7.8万人上方修正されて58.8万人増に、1月分は1.4万人上方修正されて48.1万人増となり、2カ月合計では9.2万人の上方修正となった。

2月失業率は3.8%、前月から0.2ポイント低下 予想上回る改善

2月の失業率は3.8%と前月から0.2ポイント低下し、市場予想の3.9%よりも大幅な改善を示した。失業者数は24.3万人減の630万人となった。ただし、コロナ流行前の202月は失業率が3.5%、失業者数は570万人だった。

失業率は、成人男子が3.5%、ヒスパニック系が4.4%に低下した。成人女子(3.6%)、白人(3.3%)、ティーンエイジャー(10.3%)、黒人(6.6%)、アジア系(3.1%)、ヒスパニック系(5.2%)は前月から大きな変化はなかった。

失業者のうち、通常の失業者は160万人で、前月からほぼ変わらずだった。20202月は130万人だった。一時解雇者も前月がほぼ変わらずの88.8万人となった。20202月は78万人だった。

失業期間が5週未満の失業者数は28.6万人減の210万人だった。27週以上の長期失業者は170万人で、前月とほぼ同じとなった。長期失業者は全体の26.7%を占め、20202月の水準を58.1万人上回っている。

労働参加率は62.3%で横ばいとなり、20202月を1.1ポイント下回った。雇用率は59.9%に上昇した。20202月は61.2%だった。

フルタイムを希望しているが、見つからないなどの理由でパートタイムで働く経済的理由でのパートタイマーは前月比41.8万人増の410万人となったが、20202月の440万人を引き続き下回った。

求職活動をしていないことから、労働人口にも失業者にもカウントされない非労働人口は34.9万人減の540万人となった。ただし、20202月の500万人を上回った。このうち、過去12カ月以内に求職活動をしていたが、最近4週間では活動をしていない周縁労働者は150万人で、前月とほぼ同じだった。

新型コロナの影響で在宅勤務をしている就業者は全体の13.0%で、前月の15.4%から低下した。新型コロナの影響で職場が閉鎖となり、まったく仕事をしていないかごく限られた勤務に従事している人は420万人で前月の600万人から減少した。このうち20.3%には少なくとも給与の一部が支払われ、この割合は前月の23.7%から低下した。

120万人が新型コロナの影響で職探しができない状態にあり、数字は1月の180万人から減少した。こうした人たちは職探しをしていないことから失業者にはカウントされていない。

失業保険申請件数は21.5万件に減少、FRB3月会合で0.25%利上げへ

226日までの1週間の新規失業保険申請件数は21.5万件と、前週から1.8万件減少した。

減少は2週連続で、水準は11日までの週以来の低水準となった。市場予想(22.5万件)を上回る改善となり、労働市場の回復が勢いを増している様子が示された。

219日までの1週間での失業保険継続受給件数は前週比0.2万件増の147.6万件だった。

米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は、323日に開かれた半期に一度の議会証言で、3の米連邦公開市場委員会(FOMC)では0.25%の金利引き上げを支持する考えを示した。ロシアのウクライナ侵攻でFRBの金融引き締め計画を巡る不透明感が広がったことから、市場での不確実性を取り除く格好となった。

シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)グループが発表しているフェデラル・ファンドレート(FFレート)先物市場が織り込む金利変更確度を示す「フェドウォッチ」によると、3月会合では0.25%の利上げ確率が94.9%、据え置きが5.1%となっている。

2月の雇用統計は市場予想を上回ったものの、ウクライナ情勢を巡る懸念が重しとなり、雇用統計発表後に米株式市場は下落した。