【11月米雇用統計】雇用者数は24.5万人増、予想大幅に下回る 失業率は6.7%に改善

11月の雇用統計では雇用者数が24.5万人増加し、失業率は6.7%に低下した。雇用者数の伸びは市場予想を大きく下回り、失業率も低下を失業者が職探しをあきらめたことが影響した。予想を下回る結果を受けて、追加財政支援策への期待が強まり、米主要株価指数はそろって過去最高値を更新した。

雇用者数、11月は24.5万人増 水準は2月を1010万人下回る

11月の雇用統計では、非農業部門の雇用者数は前月比24.5万人増となり、市場予想の44万人増を大幅に下回り、10月の61万人増から急減速となった。11月の雇用者数は2月の水準を6.5%、980万人下回った。

業種別では、運輸・物流業が14.5万人増と大きく伸びたが、2月を12.3万人下回った。

宅配業で8.2万人、倉庫業で3.7万人それぞれ増えた。2月以降では、宅配業で18.2万人、倉庫業で9.7万人それぞれ増えた。

専門・ビジネスサービス業は6万人増となり、このうち派遣サービスが3.2万人増とほぼ半数を占めた。専門・ビジネスサービスでの雇用者数は2月を110万人下回っている。

小売業では3.5万人減少した。一部の業種で年末商戦向けの臨時雇用が減少した。

スーパーが2.1万人減、スポーツ用品・趣味・書店・音楽ストアが1.2万人減、コンピュータ・家電店が1.1万人減などとなった。一方、家具・家庭用品店が0.6万人、自動車ディーラーが0.4万人それぞれ増加した。小売業での雇用者数は2月を55万人下回っている。

政府部門は9.9万人の減少となった。連邦政府は8.6万減となり、国勢調査による臨時雇用で9.3万人減少したことが影響した。州政府の教育部門は2.1万減となり、減少傾向が続いている。

平均時給は0.09ドル増の29.58ドル。週平均労働時間は前月から変わらずの34.8時間だった。

9月分が3.9万人上方修正されて71.1万人増、10月分は2.8万人下方修正されて61万人増となり、2カ月合計では1.1万人の上方修正となった。

11月失業率は6.7%、前月から0.2ポイント低下

11月の失業率は6.7%と前月から0.2%ポイント低下した。市場予想は6.7%だった。

失業率は4月から8.0ポイント低下したものの、2月を3.2ポイント上回っている。

失業者数は1070万人で、2月を490万人上回っている。

失業率は、成人女子が6.1%に低下した。成人男子が6.7%、白人は5.9%、黒人は10.3%、アジア系は6.7%、ヒスパニック系は8.4%でほとんど変化はなかった。

一時解雇者は44.1万人減の280万人となり、4月の1810万人から大きく減少したが、2月を200万人上回っている。一方、通常の失業者は前月からほぼ変わらずの370万人で、2月からは250万人増加した。

失業期間が27週以上の長期失業者は38.5万人増の390万人となり、全体の36.9%を占めた。一方、1526週は76万人減の190万人だった。514週はほぼ横ばいの240万人、5週未満もほぼ変わらずの250万人となった。

労働参加率は0.2ポイント低下の61.5%となり、2月を1.9ポイント下回った。雇用率はほぼ横ばいの57.3%となり、2月を3.8ポイント下回った。

フルタイムを希望しているが、見つからないなどの理由でパートタイムで働く経済的理由でのパートタイマーはほぼ変わらずの670万人となった。

求職活動をしていないことから、労働人口にも失業者にもカウントされない非労働人口は前月から44.8万人増の710万人となり、2月を220万人上回った。このうち、過去12カ月以内に求職活動をしていたが、最近4週間では活動をしていない周縁労働者は210万人で、前月からほぼ変わらずとなった。

新型コロナの影響で在宅勤務をしている就業者は全体の21.8%で10月の21.2%から上昇した。新型コロナの影響で職場が閉鎖となり、まったく仕事をしていないかごく限られた勤務に従事している人は1480万人で10月からほぼ横ばいとなった。このうち13.7%には少なくとも給与の一部が支払われた。10月は11.7%だった。

390万人が新型コロナの影響で職探しができないでいる。10月の約360万人から増加した。こうした人たちは職探しをしていないことから失業者にはカウントされていない。

失業保険申請件数は改善も高止まり、追加支援策期待で株価は最高値更新

1128日までの1週間の失業保険申請件数は71.2万件と前週の77.7万件から減少した。減少は2週連続となり、市場予想の77.5万件よりも大幅な改善となったものの、新型コロナ感染再拡大で申請件数は高止まりの状態にある。

1121日までの週の失業保険受給者数は552万件で前週から57万件減少した。1114日の週に何らかの失業保険を受けた人は2016万人で、前週から35万人減少した。

124日時点でのGDPナウは10-12月期のGDPを前期比年率11.2%増と予想。124日時点でのナウキャストでは2.52%増が見込まれている。

英政府は2日、米製薬大手ファイザーと独バイオ企業ビオンテックが共同開発したコロナワクチンを世界で初めて承認した。早ければ7日から接種が開始される。米国での早ければ12月中旬から接種可能となる見通しだ。

ワクチンに加えて、米追加景気対策への期待も高まっている。新型コロナの感染が再拡大しており、11月の雇用統計ではその影響が確認された格好となった。年内にも追加刺激策で与野党が合意するとの観測から、4日の米株式市場では主要株価指数が軒並み過去最高値を更新した。