【9月雇用統計結果】雇用者数は66万人増、予想下回る

9月の雇用統計では雇用者数が66.1万人増加し、失業率は7.9%に低下した。ただし、雇用者数の伸びは市場予想を下回り、100万人以下へと鈍化。雇用者数は2月をまだ1000万人以上下回っている。こうした中で、新型コロナの流行が収束せず、景気対策も息切れしていることから、雇用の伸びは一段と鈍化する恐れがありそうだ。

9月は66.1万人増、2月を1070万人下回る

9月の雇用統計では、非農業部門の雇用者数は前月比66.1万人増となり、市場予想の80万人増に届かなかった。雇用の伸びは鈍化しており、2月の水準を7.0%、1070万人下回っている。

業種別では、娯楽・接客業が31.8万人増と最も大きく伸びた。このうち、20万人が飲食業だった。娯楽・接客業は過去5カ月間で380万人増加したものの、2月を230万人下回っている。

小売業は14.2万人増となり、このうち衣料品が4万人増、スーパーが2万人増、自動車・部品が1.6万人増などとなった。小売業での雇用者数は2月を48.3万人下回っている。

ヘルスケアは10.8万人増加したが、2月を100万人下回った。

政府部門は21.6万人の減少した。地方自治体と州政府の教育部門で23.1万人と4.9万人、それぞれ減少した。国勢調査による臨時雇用は3.4万人減少した。

平均時給は0.02ドル増の29.47ドルと前月からほぼ変わらずとなった。ここ数カ月の平均時給は低賃金労働者の雇用増減の影響を大きく受けており、数字の解釈を難しくしている。

週平均労働時間は0.1時間増の34.7時間だった。

7月分が2.7万人上方修正されて176.1万人増、8月分は11.8万人上方修正されて148.9万人増となり、2カ月合計で14.5万人の上方修正となった。

9月失業率は7.9%、前月から0.5ポイント低下

8月の失業率は7.9%と前月から1.8%ポイント低下した。市場予想は8.2%だった。

失業者数は100万人減の1260万人となった。失業者数は9月までの5カ月連続で減少したものの、2月と比べると失業率は4.4ポイント高く、失業者数は680万人多い。

失業率は、成人男子が7.4%、成人女子が7.7%、白人は7.0%、アジア系は8.9%にそれぞれ低下した。一方、10代は15.9%、黒人は12.1%、ヒスパニック系は10.3%でそれぞれ前月から大きな変化がなかった。

一時解雇者は150万人減の460万人となり、4月の1810万人から大きく減少したが、2月を380万人上回っている。一方、通常の失業者は34.5万人増の380万人となり、2月から250万人増加した。9月は自発的失業者が21.2万人増えて、80.1万人となった。

失業期間は5週未満が27.1万人増の260万人。514週は40.2万人減の270万人、1526週は160万人減と490万人だった。一方、27週以上は78.1万人増の240万人となった。

労働参加率は0.3ポイント低下の61.4%となり、2月を2.0ポイント下回った。雇用率は前月とほぼ変わらずの56.6%となり、2月を4.5ポイント下回った。

フルタイムを希望しているが、見つからないなどの理由でパートタイムで働く経済的理由でのパートタイマーは130万人減の630万人となったが、2月を200万人上回った。

求職活動をしていないことから、労働人口にも失業者にもカウントされない非労働人口は前月からほぼ変わらずの720万人となり、2月を230万人上回った。このうち、過去12カ月以内に求職活動をしていたが、最近4週間では活動をしていない周縁労働者は190万人で、前月からほぼ変わらずとなった。

新型コロナの影響で在宅勤務をしている就業者は全体の22.7%で、8月の24.3%から低下した。

新型コロナの影響で職場が閉鎖となり、まったく仕事をしていないかごく限られた勤務に従事している人は1940万人で、8月の2420万人から減少した。このうち10.3%には少なくとも給与の一部が支払われた。

450万人が新型コロナの影響で職探しができないでいる。8月の520万人から減少したが、こうした人たちは職探しをしていないことから失業者にはカウントされていない。

失業保険申請は高止まり、景気対策息切れで雇用回復も鈍化

103日までの週の新規失業保険申請件数は84万件と市場予想の82万件を上回った。前週の84.9万件を下回ったものの、高止まりした状況が続いている。926日までの週の失業保険受給者数は1098万人で、前週の1198万人から100万人減少した。

109日現在のGDPナウは7-9月期のGDPを前期比年率35.2%増と予想。ナウキャストは14.1%増と予想している。

10月上旬の米国での新型コロナウイルスへの新規感染確認数は1日あたり約5万人弱で、8月以降は大きな変化はない。1日あたりの死者数もおおむね5001000人のレンジを推移しており、こちらも8月以降はほぼ同じとなっている。

コロナの霧が晴れないことから、新型コロナによる活動停止解除の動きも一巡した観があり、職場への復帰の動きも鈍化している。また、景気対策が息切れしており、追加対策が待たれる中で、米議会での協議は行き詰ったままとなっている。

先行き不透明感から消費回復の動きが鈍っており、雇用の伸びも鈍化が継続するとの見方が強まっている。