【11月米雇用統計結果】雇用者数は+26.6万人で予想大きく上回る、失業率も低下

11月の米雇用統計では、雇用者数の伸びが予想を大きく上回り、景気減速懸念を緩和した。失業率も50年ぶりの低水準へと再び低下した。結果を受けて、12FOMCでの金利据え置き観測が一段と強まった。労働市場が予想以上の強さを示したことで、株価も大きく上昇した。

雇用者数は+26.6万人、増勢加速で景気に安心感

11月の米雇用統計では、非農業部門の雇用者数は前月比+26.6万人と事前予想の+18.7万人を大幅に上回った。過去2カ月分は合計で4.1万人上方改定され、基調的な動きの目安とされる3カ月間の平均値は+20.5万人と、10月の+18.9万人、前年11月の+19.4万人から増勢を加速させた。ただ、18年通年での月平均+22.5万人には届かなかった。

人口の増加を吸収するのに必要な雇用の伸びは10万人程度と考えられていることから、増勢は巡行速度のほぼ倍となっており、世界経済が鈍化する中でも米景気は堅調を維持していること示した。

GMスト終結で製造業が急回復、ISMでは低迷続く

11月は製造業で+5.4万人と前月の-4.3万人から急回復した。自動車関連が+4.1万人を占め、前月の-4.3万人をほぼ埋め合わせた。ゼネラル・モーターズ(GM)が9月中旬から約4.6万人のストに突入していたが、10月下旬に解除され、雇用統計の数字はおおむねGMのストの動きと歩調を合わせた。

米供給管理協会(ISM)が2日発表した11月の製造業総合景況指数は48.1と、10月の48.3から低下し、4カ月連続で活動の縮小を示した。49.2へ上昇との予想に反して低下しており、製造業での活動は引き続き鈍化している。

失業率は3.5%に低下、参加率低下が寄与

11月の失業率は3.5%と前月の3.6%から0.1ポイント低下し、196912月の3.5%以来、50年ぶりの低い水準となった9月の数字に並んだ。

11月の家計調査では就業者数が+8.3万人、失業者数は-4.4万人、非労働力人口は+13.5万人となった。事業所調査に比べると、就業者数は伸びは控え目となり、非労働力人口の増加は労働市場からの撤退を示唆している。職探しを諦める人など増加したことから、労働参加率は63.2%と前月の63.3%から0.1ポイント低下した。失業率は低下したものの、労働参加率も低下していることから、内容はよくない。

やむなくパートタイム職に就いている人や職探しを諦めた人も含む広義の失業率は6.9%と、10月の7.0%から低下した。

賃金の伸びは前月比で鈍化、前年同月比は予想上回る

11月の平均時給の伸びは+0.2%と前月の+0.4%から鈍化した。前年同月比では+3.1%と10月の+3.0から小幅に加速した。事前予想は+3.0%だった。物価の伸びを上回る上昇を維持しているものの、2月の+3.4%を下回る状況が続いている。

週平均労働時間は34.4時間と前月と同じだった。

12FOMCでの金利据え置き確率は99%に

11月雇用統計の結果を受けて、12月米連邦公開市場委員会(FOMC)での金利据え置き観測が一段と強まった。

CMEグループによると、126日時点での12FOMCでの金利据え置き確率は99%となっている。