米国ではローンによる消費活動が急速に鈍化しており、個人消費に陰りが見始めています。ただ、3月の自動車販売が好調だったことは持ち直しに向けて明るい材料です。とはいえ、クレジットカードの伸びが急低下しており、一時的な減速に終わるのかどうか、回復が確認されるまでは予断を許さない状況です。
3月の自動車販売は2カ月ぶりに増加
3月の米新車販売台数は前年同月比6.3%増の165万3529台と2カ月ぶりに増加しました。ただ、前年より営業日が1日多かったことから実質では2.5%増となります。
ピックアップトラックや多目的スポーツ車(SUV)などライトトラックが16.3%増の109万7904台と好調でした。一方、乗用車は9.2%減の55万5625台と振るいませんでした。
1-3月の累計では前年同期比1.9%増の411万545台とプラス圏へと浮上しています。ただ、営業日数を考慮した実質では0.7%減とまだマイナス圏にあります。
2017年の米新車販売台数が8年ぶりの減少となり、2018年もマイナスと予想されています。3月はやや予想外に好調となったことから、前年からほぼ横ばいと持ち直しの兆しを見せていることは明るい材料といえるでしょう。
ただし、FRBは3月に追加利上げを実施したほか、年内にあと2回か3回の利上げが見込まれており、金利の上昇が販売の重しとなることが警戒されています。
2月の消費者信用残高は3カ月連続で伸びが鈍化、クレカは0.2%増
2月の米消費者信用残高は3兆8675億ドルと前月から106億ドル増えましたが、事前予想の151億ドルには届きませんでした。年率換算では前月比3.3%増にとどまり、増加率は3カ月連続で鈍化しています。
クレジットカードなど「リボルビング払い」ローンの伸びはわずか0.2%増にとどまりました。自動車ローンや学資ローンなど「非リボルビング払い」ローンは4.4%増でした。
クレジットカードの弱い伸びは個人消費の弱さ連動しており、個人消費の鈍化への懸念が強まっています。
16日には個人消費の指標となる3月米小売売上高の発表を控えていますが、小売売上高は2月まで3カ月連続でマイナスとなっており、個人消費が下振れている様子がうかがえます。
労働市場が堅調なことから、個人消費の減速も一時的との見方が有力ですが、小売の低迷やカードローンの伸び悩みが続くようですと、景気の先行きに暗い影を落とすことになりそうです。
