9月の米新車販売は9カ月ぶりにプラス、ハリケーンの影響で

9月の米新車販売が、ハリケーンの影響も手伝って9カ月ぶりにプラスとなりました。

米新車販売が9カ月ぶりに増加、ハリケーンが影響

オートデータが3日発表した9月の米新車販売台数は152万3867台と前年同月比6.1%増となり、事前の予想の0.4%増を大幅に上回りました。プラスとなるは9カ月ぶりのこと。

9月の数字はハリケーンが大きく影響しています。8月末にテキサス州を直撃した“ハービー”と9月上旬にフロリダ州を直撃した“イルマ”により、多くの自動車が水没する被害が出ました。米国ではニューヨークなど一部の大都市を除くと、自動車なしでは生活が困難なことから、何はともあれ、自動車の買い替えが進んだ模様です。

本格的な回復はまだ不透明

米自動車業界ではリース切れの車が中古車市場にあふれたことから中古車価格が値崩れしており、新車を買うインセンティブが低下しています。また、サブプライム層でのローン遅延が上昇したことから、自動車ローンへの融資が引き締められていたことも新車販売には逆風となっています。

自動車ローンの深刻な遅延率(90日以上の遅延)は1-3月期の3.8%から4-6月期は3.9%へと上昇しており、2014年7-9月期の3.1%からの上昇トレンドを継続中です。また、水準は2013年1-3月期以来の高さとなっています。

米新車販売台数は2009年をボトムに2016年まで7年連続で増加していましたが、市場が成熟したことから2017年は年初から減少が続いていました。9月はハリケーンの影響で回復しましたが、回復が本格化するのかどうかはまだ不透明です。

個人消費も一時的な上振れへ

好調な自動車販売を受けて、9月の個人消費も一時的に上振れる見通しです。

8月の個人消費は、新車販売の低迷から停滞し、実質個人消費は前月比0.1%減と8カ月ぶりにマイナスへと転じています。また、8月の米小売売上高も前月比0.2%減と予想外の減少となりましたが、自動車関連が1.6%減と大きく足を引っ張りました。自動車関連を除くと0.2%増でした。

13日には9月米小売売上高が発表されますが、9月新車販売の結果を受けて、大幅増が見込まれています。

9月の新車販売が予想外に好調だったことで、個人消費が大きく押し上げられるようですと、ハリケーンの影響で低調が予想されている7-9月期のGDP見通しも上方修正され、マーケットには景気の先行きに対する楽観的な見方が広がる公算もありそうです。

とはいえ、9月の新車販売の予想外の好調はハリケーンの影響がありますので、回復が持続するのかどうかはまだ未知数ですので、景気の先行きに対しても慎重な判断が求められそうです。

いずれにしても、9月の新車販売が予想外に好調だったことで、9月の個人消費がどの程度押し上げられたのかに注目です。